事業内容
石原ケミカルは、電子関連分野、自動車用品分野、工業薬品分野の3つの主要セグメントで事業を展開しています。同社とその関連会社である石原化美(上海)商貿有限公司、キザイ株式会社を含むグループは、金属表面処理剤及び機器、電子材料、自動車用化学製品、工業薬品の4つの事業を手がけています。
電子関連分野では、パソコンや携帯電話、AV機器などの電子部品とプリント配線板の接合や微細な回路形成を目的とした錫系および銅めっき液の開発、製造、販売を行っています。また、化成処理液自動管理装置などの開発、製造、販売も手がけ、プリント基板加工やフラットパネル製造時の化成処理液の自動分析・補給管理を実現しています。
自動車用品分野では、カーディーラーや自動車整備工場などで使用されるエアコン洗浄剤やブレーキパーツクリーナー、潤滑剤などの整備ケミカルや、塗装補修用コンパウンド、艶出し剤、コーティング剤などの自動車アフターマーケット向け業務用ケミカル製品の開発、製造、販売を展開しています。さらに、溶接作業時のスパッター付着を防止する製品も提供しています。
工業薬品分野では、鉄鋼や化学関連の大手ユーザーの生産工程で使用される特殊性の高い商品や官公庁向け薬剤の仕入れ、販売を行っており、自動車用鋼板の表面処理剤、触媒、活性炭、水処理剤などが主な商品です。
石原ケミカルグループは、これらの事業を通じて、多岐にわたる産業分野において、技術的支援や製品の提供を行い、顧客のニーズに応えています。
経営方針
石原ケミカルは、自己開発、商品開発、市場開発の「三つの開発」を企業理念として掲げ、ニッチ市場での高い市場占有率を維持しながら、電子関連分野、自動車用品分野、工業薬品分野の3つの基幹分野でバランスよく事業を展開しています。同社は、これらの分野での収益力を高め、会社全体の業績伸長を目指しています。
経営の基本方針として、新しいニーズの創造・発掘に常に取り組み、株主、取引先、従業員など関係各位の信頼と期待に応え、社会に貢献することを目標にしています。この方針に基づき、売上総利益率35%以上、経常利益率15%以上、ROE(自己資本利益率)10%以上を目指すKPIを設定しています。
中長期経営方針では、「成長路線の創造」を掲げ、世界に通用する製品、技術、サービスの創造を目指しています。重点課題としては、隣接分野や新地域への参入、電子部品業界での高付加価値製品の市場投入、カーディーラー向け製品の拡販、導電性銅ナノインク等の新規電子材料事業化、そして中国や台湾を含む海外拠点の機能強化を挙げています。
これらの戦略を通じて、石原ケミカルは、高付加価値製品の開発に取り組み、国内外での市場拡大を図り、企業価値の向上に努めています。