事業内容
ハリマ化成グループは、持株会社を中心に、子会社35社および関連会社4社から構成される多角的な事業体です。同社は、グループ経営戦略の策定・推進や事業会社の経営管理を行っています。
事業セグメントは大きく分けて、樹脂化成品、製紙用薬品、電子材料、ローター、その他事業の5つに分類されます。
樹脂化成品事業では、塗料用樹脂、印刷インキ用樹脂、合成ゴム用乳化剤、粘接着剤用樹脂、トール油製品などを製造・販売しており、これらは建築物や船舶の保護塗料、商業印刷、自動車用タイヤ製造、宛名用ラベルやシールの粘着剤などに使用されます。
製紙用薬品事業では、紙力増強剤、サイズ剤、表面塗工剤などを提供し、段ボールや紙製品の強度付与、耐水性や印刷適性の向上に貢献しています。
電子材料事業は、はんだ付け材料、熱交換器用ろう付け材料、半導体用機能性樹脂などを製造・販売。これらは自動車用電子機器、家電製品の電子部品接合、パソコンや5G通信技術に使用されます。
ローター事業では、世界7か国に拠点を持ち、主に粘接着剤用樹脂、印刷インキ用樹脂を製造・販売しています。
その他事業としては、不動産管理、ゴルフ場・ホテルの運営、業務用洗剤および洗浄機器の製造販売、業務用食品の製造販売などを行っており、これらはハリマ化成商事株式会社、株式会社セブンリバー、ハリマ食品株式会社などが担っています。
ハリマ化成グループは、これらの多岐にわたる事業を通じて、幅広い産業分野に貢献しています。
経営方針
ハリマ化成グループは、循環型ビジネスモデルを核とし、「自然の恵みをくらしに活かす」という基本理念のもと、地球環境に配慮した事業展開を推進しています。同社は、パインケミカル事業を主軸に据え、松から得られる天然素材の有効活用を特徴としています。中期経営計画「NEW HARIMA 2026」では、2026年度の売上高1,100億円、営業利益70億円を目標に掲げ、事業基盤の強化と事業領域の拡充、新規事業や成長分野への研究開発、新時代に向けた経営の革新を目指しています。
具体的な取り組みとして、パインケミカル事業分野では、競争力強化のための生産設備の新設や、長期安定的な原料確保、販売価格の適正化に努めています。また、海外事業領域の拡充や、事業ポートフォリオの見直しを進め、成長市場でのシェアアップや生産体制の効率化に取り組んでいます。
新規事業や成長分野に向けた研究開発では、環境負荷の軽減に役立つ製品や、成長性の高い電子材料分野の製品群の開発に重点的な資源配分を継続しています。さらに、デジタル技術を活用したものづくりやDX体制の推進、ESG経営の推進にも力を入れており、温室効果ガス排出量削減目標の達成や非財務情報の開示の充実にも取り組んでいます。
ハリマ化成グループは、これらの戦略を通じて、企業価値の一層の向上を目指し、持続可能な社会の実現に貢献していく方針です。