事業内容
ADEKAは、化学品、食品、ライフサイエンス、およびその他の事業セグメントを展開している多角的な企業です。化学品事業では、ポリオレフィン用添加剤、塩ビ用安定剤・可塑剤、難燃剤などの樹脂添加剤製品を製造・販売しています。このセグメントには、ADEKAケミカルサプライ㈱やAMFINE CHEMICAL CORP.などの関連会社が含まれます。情報・電子化学品製品では、高純度半導体材料や電子回路基板エッチング装置及び薬剤などを提供しており、ADEKA Europe GmbHや台湾艾迪科精密化学股份有限公司などが主な関係会社です。機能化学品製品セグメントでは、エポキシ樹脂やポリウレタン原料、水系樹脂などを製造・販売し、ADEKAケミカルサプライ㈱やADEKAクリーンエイド㈱が関連会社にあたります。
食品事業では、マーガリン類、ショートニング、チョコレート用油脂、プラントベースフードなどを製造・販売しており、ADEKAファインフーズ㈱やADEKA(SINGAPORE)PTE.LTD.がこのセグメントの主な関係会社です。ライフサイエンス事業では、農薬、医薬品、医薬部外品、動物用医薬品などを手がけ、日本農薬㈱や㈱ニチノー緑化が関連会社に含まれます。
その他の事業としては、設備プラントの設計、工事及び工事管理、設備メンテナンス、物流業、倉庫業、車輌等リース、不動産業、保険代理業などを行っており、ADEKA総合設備㈱やADEKA物流㈱がこのセグメントにおける主な関係会社です。これらの事業を通じて、ADEKAは幅広い分野でのニーズに応える製品とサービスを提供しています。
経営方針
ADEKAは、化学品、食品、ライフサイエンスなどの多岐にわたる事業を展開する企業であり、その成長戦略は「ADEKA VISION 2030」に基づいています。このビジョンでは、持続可能な社会と豊かな生活に貢献する「Innovative Company」となることを目指しています。そのために、SDGs(持続可能な開発目標)の達成に貢献し、革新的な技術で世界をリードすることを戦略の柱としています。
中期経営計画「ADX 2023」では、カーボンニュートラルを含む新しい社会環境への対応、利益重視の企業体質への変革を通じて、社会価値と経済価値の追求による企業価値の向上を目指しています。具体的には、2023年度に営業利益420億円、ROE9%を目標としています。
ADEKAの成長戦略は、収益構造の変革、新規事業領域の拡大、グループ経営基盤の強化の3つの基本戦略に基づいています。これらの戦略を支えるために、人材戦略やデジタルトランスフォーメーション(DX)戦略も進めています。また、サステナビリティを意識した企業経営を推進し、CSR基本方針に基づいた活動を行っています。
このように、ADEKAは、革新的な技術と製品を通じて、持続可能な社会の実現に貢献し、同時に企業価値の向上を図ることを目指しています。その過程で、社会的課題の解決に取り組みながら、中長期的な視点で持続的に成長できる収益構造の構築を目指していることが明らかです。