事業内容
トリケミカル研究所グループは、半導体や太陽電池製造に不可欠な高純度化学化合物の開発、製造、販売を主軸に事業を展開しています。同社グループは、トリケミカル研究所をはじめ、台湾の三化電子材料股份有限公司、韓国のSK Tri Chem Co., Ltd.、そして㈱エッチ・ビー・アールという4社で構成されており、それぞれが特定の専門分野において協力し合いながら事業を推進しています。
同社グループの製品は、主にCVD材料、ドライエッチング材料、拡散材料の3種類に大別されます。これらの材料は、半導体デバイスの製造過程であるウェハプロセスにおいて、ウェハの表面に薄膜を堆積させたり、不要な部分を削り取ったり、ウェハ内部に不純物を注入するなど、多岐にわたる工程で使用されます。
また、同社グループは、化学薬品用容器の設計販売、化学薬品の受託合成、受託実験、化学薬品の物性調査や分析などの付帯サービスも提供しており、これらを通じて製品の高付加価値化と差別化を図っています。特に、半導体の微細化や高性能化に伴う新しい材料への変遷に対応するため、材料工学や応用化学の観点から新しい材料の開発・提案を行い、安定供給している点が同社グループの強みです。
設立当初は光ファイバー製造用の高純度材料の供給から成長を遂げたトリケミカル研究所グループですが、現在では半導体製造用材料や太陽電池製造用材料の供給、さらには新規化学材料の開発・販売にも力を入れており、半導体業界のニーズに応え続けています。
経営方針
トリケミカル研究所は、科学技術を通じて最先端テクノロジーの発展に貢献し、人々にゆとりを創造することを経営理念としています。同社は、開発力の向上と生産技術の改善に注力し、顧客満足の最大化を目指しています。また、持続可能な健全性と成長性を兼ね備えた事業展開を通じて、企業価値の最大化に努めています。最先端・高純度化学材料の開発・製造・販売を事業の柱とし、環境保全活動への取り組みを経営の最重要課題の一つと位置づけています。
同社グループは、安定した売上成長と経営の効率化を推進し、強靭な企業体質の構築を目指しています。中期経営計画では、売上高を約41%増加させ、売上高営業利益率を25%程度にすることを目標としています。また、半導体業界の不安定な状況に対応するため、経費削減と新規材料の市場投入、既存材料の生産性向上に取り組んでいます。
東アジア市場での中長期的な成長を目指し、日本、台湾、韓国での新工場建設や工場拡張を進めています。これにより、グループ全体のシナジー強化と事業の効率化、新規顧客の獲得を図っています。さらに、財務体質の健全化とコーポレートガバナンス体制の整備・強化により、経営の透明性と効率性の向上、企業倫理と法令遵守にも取り組んでいます。これらの戦略を通じて、トリケミカル研究所は持続可能な成長を目指しています。