事業内容
ダイキョーニシカワは、自動車樹脂部品の製造・販売を主軸に展開する企業であり、国内外において幅広い事業を手がけています。同社グループは、商社やメーカーから原材料を仕入れ、インストルメントパネルやバンパーなどの自動車部品、さらにはバスユニット部材などの住宅設備機器を製造し、自動車メーカーや住宅機器メーカーに販売しています。事業セグメントは日本、中国・韓国、アセアン、中米・北米に分かれており、それぞれの地域で特化した製品の設計開発、製造販売を行っています。
ダイキョーニシカワは、開発から品質保証まで一貫して手がける提案型の総合プラスチックメーカーとして位置づけられています。同社の強みは、材料開発、新工法、新設備開発を通じた新製品の提案能力と多彩な生産技術にあります。長年にわたり培った生産管理の仕組みと製造工程の技術力により、多品種少量生産や厳しい納期管理にも対応できる体制を整えています。
また、ダイキョーニシカワは、プラスチックの特性を活かしつつ、機能性、安全性、強度、耐久性、環境配慮といった付加価値の高い製品の提供を目指しています。自動車部品製造部門では、特にマツダ株式会社を主要な顧客としており、インストルメントパネルにおいては全車種に供給していることが強調されています。住宅設備機器部門では、自動車部品製造で培った技術を活かし、SMC浴槽や塗装浴槽などをTOTOグループ向けに生産しています。
このように、ダイキョーニシカワは自動車樹脂部品の製造・販売を核としながらも、住宅設備機器の製造・販売にも力を入れるなど、多角的な事業展開を行っている企業です。
経営方針
ダイキョーニシカワは、自動車樹脂部品の製造・販売を主軸に、住宅設備機器の製造・販売も手がける多角的な事業展開を行っている企業です。同社グループは、クルマの軽量化をリードする高機能樹脂部品の提供、新しい価値の創造へのチャレンジ、安全と環境にやさしいものづくりを追求し、提案型企業を目指しています。企業理念として、社員の幸福と繁栄、人・社会・地球への配慮、技術開発と革新的なものづくりへの挑戦、企業倫理の徹底を掲げています。
中期経営計画では、2019年度から2023年度までの5年間で、連結売上高1,500億円、売上高営業利益率9%以上、自己資本当期純利益率(ROE)10%以上を目標に設定していました。しかし、新型コロナウイルス感染症の影響や半導体供給不足の影響を受けつつも、新規部品の受注や部品構成の変化により、最終年度の売上高は1,630億円と見込まれています。営業利益は減益となる見込みですが、最適生産の追求と業務効率の改善により売上高営業利益率5%の確保を目標としています。
経営戦略としては、顧客ニーズの把握強化、開発提案活動の推進、戦略商品の拡販、グローバルでの顧客対応の充実、新規領域への対応検討、保有技術の進化による商品価値向上、新たな価値創造による新規商品開発、車両レベルの開発推進、品質保証の強化、究極の無駄を排除したものづくり、MBDプロセスの定着、グローバルでの最適生産と最適調達の推進など、幅広い施策に取り組んでいます。これらの戦略を通じて、経営課題に対処し、市場ニーズを先取りする独創的、革新的な樹脂製品や技術開発への積極的なチャレンジにより、事業拡大を図っています。