事業内容
積水化成品工業は、素材製品の製造から販売までを手掛ける企業で、国内外に広がる企業グループを有しています。同社グループは、国内連結子会社18社、国外連結子会社21社、国内関連会社5社、その他の関係会社1社を含む、合計46社から構成されています。事業は主に「ヒューマンライフ分野」と「インダストリー分野」の2つに分けられます。
ヒューマンライフ分野では、農水産資材、食品包装材、流通資材、建築資材、土木資材などの製造・販売を行っています。主要な製品には「エスレンビーズ」「エスレンシート」「エスレンウッド」「インターフォーム」などがあり、これらは積水化成品北海道、積水化成品関西、積水化成品東部、積水化成品中部、積水化成品西部などの国内製造・販売会社を通じて提供されています。
一方、インダストリー分野では、自動車部材、車輌部品梱包材、産業部材、産業包装材、電子部品材料、医療・健康用材料の製造・販売を展開しています。こちらの主要製品には「ピオセラン」「ライトロン」「ネオミクロレン」「セルペット」「テクポリマー」「テクノゲル」「テクヒーター」「エラスティル」「フォーマック」「ST-LAYER」「ST-Elevate」などがあり、積水化成品中部、積水化成品ヤマキュウ、Sekisui Kasei Europe B.V.、Sekisui Kasei U.S.A., Inc.、Sekisui Kasei Mexico S.A. de C.V.、台湾積水化成品股份有限公司、Sekisui Kasei (Thailand) Co., Ltd.、PT.Sekisui Kasei Indonesiaなど、国内外の製造・販売会社を通じて市場に供給されています。
積水化成品工業は、これらの事業を通じて、多岐にわたる分野でのニーズに応える製品とサービスを提供しており、国内外でその事業領域を広げています。
経営方針
積水化成品工業は、創立100周年を迎える2059年に向けて、「積水化成品グループ100年ビジョン」を策定し、新たな成長戦略を推進しています。このビジョンの下、同社は「人と地球を大切に、新たな価値を創造するニューケミカル・ソリューション・カンパニー」を目指しています。その実現に向けて、2022年4月から新中期経営計画「Spiral-up 2024」をスタートさせました。
この計画では、「持続可能社会への貢献」と「持続的な企業価値向上」を二つの大きな柱とし、ESG経営を土台に強靭な収益基盤の確立を目指しています。重点課題として、収益体質の強化、環境・社会課題解決型事業への転換、経営基盤の強化の三つを掲げています。
収益体質の強化には、事業ポートフォリオの再構築、Proseat事業の高収益体質構築、生産革新によるコスト競争力の強化、開発品の早期収益化が含まれます。特に、事業ポートフォリオの再構築では、「食」「エレクトロニクス」「モビリティ」「医療・健康」「住環境・エネルギー」の5重点領域に焦点を当てています。
環境・社会課題解決型事業への転換では、循環経済を軸に事業構造転換を進め、2050年カーボンニュートラルを目指しています。これには、循環型ビジネスによる環境貢献製品の拡大やカーボンニュートラル実現への挑戦が含まれます。
経営基盤の強化には、マテリアリティの特定とPDCAマネジメントの徹底、資本効率を意識した取り組みを通じたROE向上が挙げられます。
これらの戦略を通じて、積水化成品工業は持続可能な成長を目指し、社会に貢献する企業価値の向上を図っています。