事業内容
大倉工業グループは、多岐にわたる事業セグメントを展開しています。主要な事業としては、合成樹脂事業、新規材料事業、建材事業、そしてその他の事業があります。
合成樹脂事業では、ポリエチレンやポリプロピレンなどの各種製品の製造販売を行っており、KSオークラ、九州オークラ、埼玉オークラ、無錫大倉包装材料有限公司(子会社)、尤妮佳包装材料(天津)有限公司(関連会社)などがこのセグメントに含まれます。また、製品の加工に関しても、オークラプロダクツ、カントウ、オークラパック香川などの子会社が活動しています。
新規材料事業では、オー・エル・エス㈲(関連会社)が製品を購入する事業を展開しています。
建材事業においては、オークラプレカットシステム(子会社)が製品の販売、木材加工事業、宅地造成及び建物の建築販売を手掛けています。また、大友化成㈱(関連会社)もこのセグメントに関連しています。
その他の事業としては、ホテル事業をオークラホテル㈱(子会社)が、情報処理システム開発事業をオークラ情報システム㈱(子会社)が、損害保険代理業務を大倉産業㈱(子会社)が、そして有線テレビ放送事業を中讃ケーブルビジョン㈱(関連会社)が担っています。
さらに、接着剤製品及びプラスチック製品の製造・販売を目的として、OKURA VIETNAM CO., LTD.(子会社)が2023年5月22日に設立され、2025年1月の稼働開始を予定しています。これらの事業を通じて、大倉工業グループは幅広い分野での事業展開を進めています。
経営方針
大倉工業グループは、経営ビジョン「Next10(2030)」を軸に、事業ポートフォリオの深化を目指しています。このビジョンは、新型コロナウイルス感染症の影響や脱炭素社会への移行といった外部環境の変化に対応するために策定されました。同社は、社会課題の解決と顧客価値の向上を通じてビジネスモデルを変革し、持続可能な成長を目指しています。
2022年度から2024年度までの中期経営計画では、「土台作り&基盤強化」を第二ステージと位置づけ、事業ポートフォリオの高度化に注力しています。成長市場への投資拡大や生活サポート製品群の環境貢献を通じた再定義を進め、さらなる成長を目指しています。また、ESG経営を重視し、環境・社会・ガバナンスの観点から企業価値の向上を図っています。
具体的な取り組みとしては、合成樹脂事業では環境貢献製品の拡充や高機能製品の提供に注力。新規材料事業では、表示体市場向けのフィルム生産能力の増強や車載・ハイエンドディスプレイ分野での事業拡大を目指しています。建材事業では、環境貢献製品のフル生産・販売による売上高増加や環境負荷低減製品の販売拡大を図っています。
大倉工業グループは、これらの戦略を通じて、選択と集中による収益力強化や、注力分野である「情報電子」「モビリティ」「環境・エネルギー」「ライフサイエンス」への研究開発のスピードアップ、早期事業化を目指しています。これらの取り組みは、中期経営計画(2024)の目標達成に向けた全社一丸となった努力の表れです。