事業内容
高圧ガス工業とそのグループ会社(子会社46社及び関連会社18社)は、多岐にわたる事業セグメントを展開しています。主な事業内容としては、各種高圧ガスの製造・販売、ガス関連機器、接着剤、塗料などの製造・販売、さらに設備の賃貸が挙げられます。
ガス事業セグメントでは、建設、橋梁、造船、機械向けの溶解アセチレンを中心に、酸素、窒素、アルゴン、炭酸ガス、LPガス等の石油系ガス及び高圧ガス関連材料・機器の製造・販売を行っています。特に溶解アセチレンに関しては、国内で高いシェアを誇り、同社の主力分野として位置付けられています。関連会社には、高圧昭和ボンベ㈱や安浦アセチレン㈱などの製造会社、宇野酸素㈱や㈱泉産業などの販売会社があります。
化成品事業セグメントでは、接着用、塗料用、建材用、粘着用等の合成樹脂系接着剤を主体に、瞬間接着剤、塗料等の製造・販売を行っています。また、塗装・防水工事業も手掛けており、スズカファイン㈱やスズカケミー㈱などが製造会社として名を連ねています。
その他事業セグメントでは、LSIカードやディスプレイタグ等の電子ペーパー応用製品、その周辺機器の販売、食品添加物の販売、製品や仕入商品の海外販売などを展開しています。㈱JCPが主な関係会社として挙げられます。
これらの事業を通じて、高圧ガス工業グループは幅広い産業分野に対して、多様な製品とサービスを提供しています。
経営方針
高圧ガス工業は、中期経営計画「チェンジ&チャレンジstageⅡ」を推進し、持続的成長と企業価値の向上を目指しています。この計画では、ガス事業、化成品事業、ITソリューション事業を三つの柱とし、事業拡大、人材育成、機能整備、戦略投資、社会調和の5つの成長戦略を実行しています。同社は、企業理念「人と技術と環境の調和」のもと、急速に変化する事業環境に対応できる経営基盤の構築を目指しています。
経営指標の目標としては、資本効率の向上と売上高経常利益率及び株主資本利益率(ROE)の向上を掲げています。これにより、株主価値の最大化を目指しています。
経営環境の変化に対応するため、収益力の強化、研究開発・技術力の強化、海外市場への展開、物流体制の強化、人材の確保と育成、内部管理体制の強化に取り組んでいます。特に、新型コロナウイルス感染症の影響や地政学リスクの高まりによる経済環境の不透明性を踏まえ、これらの課題への対応を重視しています。
高圧ガス工業は、安全と安心を基本姿勢とし、企業体質の健全性を維持しながら事業規模の拡大を図り、社業の発展に努めています。また、サステナビリティ構想のもと、地球温暖化対策など社会的課題への対応も経営課題として位置付け、経営環境の変化に強い体制の構築を目指しています。