事業内容
日本曹達は、化学品事業、農業化学品事業、商社事業、運輸倉庫事業、建設事業など、幅広い分野での製品製造、販売及びサービス提供を行っている企業です。化学品事業では、工業薬品、化成品、機能材料、エコケア製品、医薬品・工業用殺菌剤の製造と販売を手掛けており、一部製品はニッソーファイン㈱に製造委託し、海外向けにはNISSO AMERICA INC.やNISSO CHEMICAL EUROPE GmbHに販売委託しています。
農業化学品事業では、殺菌剤や殺虫・殺ダニ剤、除草剤などの製造と販売を行っており、新富士化成薬㈱やニッソーファイン㈱に製品及び原料の一部を製造委託しています。また、海外ではNISSO AMERICA INC.やNISSO CHEMICAL EUROPE GmbHが製品の販売を担当しています。
商社事業では、日曹商事㈱が化学品、機能製品、合成樹脂、産業機器・装置、建設関連製品の国内販売及び輸出入を行っており、関係会社との間で製品の販売委託や原料購入が行われています。
運輸倉庫事業は、三和倉庫㈱が倉庫・運送業務を提供し、日本曹達及び関係会社がこれらのサービスを利用しています。
建設事業では、日曹エンジニアリング㈱や㈱日曹建設がプラント建設・土木工事を手掛け、日本曹達及び関係会社がこれらのサービスを委託しています。
その他、日曹金属化学㈱が合金類の鋳造加工販売や産業廃棄物処理を行い、ニッソーファイン㈱は合成樹脂成形品の製造、加工、販売を担当しています。これらの事業を通じて、日本曹達は多岐にわたる産業分野でのニーズに応えています。
経営方針
日本曹達は、化学品事業を中心に、農業化学品事業、商社事業、運輸倉庫事業、建設事業など多岐にわたる分野で事業を展開しています。同社は、健全で透明な企業経営を行い、化学を通じて社会の発展に貢献することを経営理念として掲げています。この理念のもと、独自の技術を活用し高付加価値製品の開発を進め、グローバルな視野で事業を展開する技術指向型の企業グループを目指しています。
経営環境としては、新型コロナウイルス感染症の影響からの経済活動の回復、原燃料価格の高騰、地政学リスクの高まりや為替変動リスクなど、先行き不透明な状況が続くと予想されています。これらの環境下で、同社グループは「高効率な事業構造への変革」を基本戦略とする長期経営ビジョンと中期経営計画を推進しています。具体的には、高付加価値事業の拡大、資産効率性を重視した構造改革、成長投資、研究技術戦略の推進により中核技術の確立・高度化、新規事業の創出を目指しています。
中期経営計画「かがくで、かがやく。Stage Ⅱ」では、2023年度から2025年度にかけての戦略が展開されており、2026年3月期の数値目標として、親会社株主に帰属する当期純利益170億円、ROE(自己資本当期純利益率)10%を設定しています。これらの目標達成を通じて、日本曹達は持続可能な成長と企業価値の向上を目指しています。