事業内容
クレハは、機能製品、化学製品、樹脂製品の製造・販売を主な事業としています。これらの事業は、子会社や関連会社を通じて国内外で展開されており、製品の販売だけでなく、原料の購入や技術サービスの提供も行っています。
機能製品事業では、機能樹脂や炭素製品の製造・販売を行っています。クレハトレーディングを通じて機能製品の販売や原料の購入を行い、クレハエクストロンは機能製品の製造・販売を担当しています。また、クレハ・アメリカInc.やクレハGmbHなどの海外子会社を通じて、欧米や中国での機能製品の販売を行っています。
化学製品事業では、医薬品や農薬、無機・有機薬品の製造・販売を手がけています。クレハトレーディングは化学製品の販売を行っており、クレハは製品の一部を同社を通じて販売しています。
樹脂製品事業では、食品包装材や家庭用品の製造・販売を行っています。クレハトレーディングやクレハ・アメリカInc.、クレハ・ヨーロッパB.V.などが樹脂製品の販売を担当しており、クレハはこれらの子会社に原料を供給しています。
さらに、クレハは建設関連事業やその他関連事業も展開しています。クレハ建設は土木・建築工事の施工請負を行い、クレハ運輸は運送および倉庫業務を提供しています。また、クレハ環境は産業廃棄物の処理や環境関連処理設備の販売を手がけており、社団医療法人呉羽会は病院や介護老人保健施設の運営を行っています。これらの事業を通じて、クレハは多岐にわたる分野で事業を展開しています。
経営方針
クレハは、新型ウイルスのパンデミックや気候変動など、経済・社会環境の大きな変化に直面しています。これらの変化に対応し、中長期的な企業価値の向上と持続可能な社会への貢献を目指して、サステナビリティ経営を推進しています。クレハは、「クレハグループ企業理念」と「クレハビジョン」を策定し、2030年度に向けた新中長期経営計画「未来創造への挑戦」を立てました。
この計画では、継続的な経済価値の向上、社会課題解決への貢献、環境負荷低減への貢献を目標としています。具体的には、「環境・エネルギー」、「ライフ」、「情報通信」の3分野を重点事業分野とし、これらの分野での経営資源の集中と経済価値の向上を目指します。また、新商品の研究開発や環境負荷低減に向けた生産技術の高度化、他社との協業やM&Aを通じた新規事業の創出など、技術立社の再興を目指しています。
経営基盤の強化にも注力し、サステナビリティ経営を推進する組織の強化、執行体制の効率化、リスクマネジメントの強化を進めます。また、デジタル化戦略を推進し、顧客・社会の潜在ニーズと研究開発、製造、営業をつなぐバリューチェーンの連携を強化します。
クレハは、社員の「働きがい」と「ミッション」を調和させ、社員と会社が共に成長を目指すことを重視しています。社員の多様な価値観や立場を尊重し、働きやすい職場環境の整備や障がい者の就労機会の提供にも取り組んでいます。
2030年度の定量目標としては、売上収益2,800億円、営業利益350億円(営業利益率12.5%)、ROE9%以上、エネルギー起源のCO2排出量削減30%以上、廃棄物ゼロエミッション率1.5%を掲げています。これらの目標達成に向け、クレハは経営資源を有効活用し、強固な連結事業基盤の構築を目指します。