事業内容
三菱製紙は、多岐にわたる事業セグメントを持つ企業グループであり、その主な事業内容は機能商品事業と紙素材事業、その他の事業に大別されます。
機能商品事業では、機能材料や化学紙の製造・販売を行っており、これにはKJ特殊紙株式会社や珠海清菱浄化科技有限公司、MPM Hong Kong Limitedなどが関与しています。また、写真感光材料の製造は、三菱製紙と北上ハイテクペーパー株式会社が手掛けています。製品の販売は、三菱製紙、ダイヤミック株式会社、北上ハイテクペーパー株式会社、三菱イメージング(エム・ピー・エム),Inc.などが行い、製品の加工・仕上げ包装は京菱ケミカル株式会社、高砂紙業株式会社、北菱興業株式会社が担当しています。
紙素材事業では、紙の製造を三菱製紙、エム・ピー・エム・王子ホームプロダクツ株式会社、三菱ハイテクペーパーヨーロッパGmbHが、パルプの製造は三菱製紙と東邦特殊パルプ株式会社が行っています。八戸工場の業務請負はエム・ピー・エム・オペレーション株式会社が、欧州子会社の管理・統括は三菱ペーパーホールディング(ヨーロッパ)GmbHが担当。製品の販売は三菱製紙、三菱王子紙販売株式会社、三菱ハイテクペーパーヨーロッパGmbHなどが行い、製品の加工・仕上げ包装は八戸紙業株式会社、八菱興業株式会社、株式会社カツマタが担当しています。倉庫・運輸関連サービスは浪速通運株式会社などが提供しています。
その他の事業としては、スポーツ施設運営、保険代理店業、不動産業を菱紙株式会社が、工場設備の保守・設計製作をはじめとするエンジニアリング業を三菱製紙エンジニアリング株式会社及び菱工株式会社が行っています。また、エム・ピー・エム・王子エコエネルギー株式会社はその他の事業を手掛けています。
このように、三菱製紙グループは、機能商品から紙素材、さらには多様なサービスを提供する企業群として、幅広い事業を展開しています。
経営方針
三菱製紙は、持続可能な成長と中長期的な企業価値の向上を目指し、技術力を活かした製品提供を通じて社会に貢献することを企業理念としています。同社は、顧客の信頼に応える企業グループであり続けること、技術の先端を行く企業グループであること、そして地球環境保全と循環型社会に貢献する企業グループであることを目指しています。
経営環境の変化に対応するため、三菱製紙は販売体制の効率化を進め、販売代理店を統合しました。これにより、グループ全体の販売最適化を図っています。また、機能商品事業では、原燃料高騰の影響を受けながらも、販売数量の回復や価格修正により影響を最小限に抑える対策を進めています。さらに、エレクトロニクス関連分野や環境配慮型商品の拡販を目指しています。
2023年3月期から2025年3月期にかけての中期経営計画では、売上高1,950億円、営業利益75億円、経常利益85億円を目標としています。この計画のもと、三菱製紙は「選択と集中」「新事業拡大」による収益力の強化、グリーン社会への貢献、そしてサステナビリティ向上のための組織変革に取り組んでいます。
具体的には、成長事業である機能性不織布関連事業やエレクトロニクス関連分野の拡大を推進し、事業の伸長を図っています。また、脱プラ・廃プラ対応製品の拡販や2050年カーボンニュートラルの実現に向けた取り組みを進めています。さらに、コーポレートガバナンスの強化やサステナビリティ推進など、組織変革にも力を入れています。
このように、三菱製紙は、技術力を活かした製品提供を通じて社会に貢献し、持続可能な成長を目指しています。