賛否を呼んだ、Twitter社によるトランプ大統領のアカウント凍結（垢バン）。
CEOのジャック・ドーシーは、この件について13本の連続ツイートを投稿した。以下にその抄訳（超訳）を記したい。
トランプ氏の垢バンについて祝ったり誇る気はない。得られた情報をもとに意思決定したが、これは正しかっただろうか？
Twitterにとっては正しい判断だったと思う。異常な状況下では、安全面に集中せざるを得ない。オンラインでの演説がオフラインでの害につながったのは現実だ。
とはいえ、垢バンは重大な影響を伴う。例外はあるが、垢バンは「健全な会話を促進する」ことへの我々の失敗だと感じる。
垢バンは、公の会話を分断する。和解や学習の機会を制限してしまう。私企業が与える影響の大きさについて、危険も感じる。
以前なら、Twitterのルールに同意しないなら他所へ行けば？と言うこともできた。
しかし今回、多くのサービスが同一の決定を下した。共謀したとは思わないが、各自の意思決定があり、他社の決定がそれを強化したと思う。
長い目で見れば、今回の出来事は開かれたインターネットという高貴な目的を破壊する。企業による意思決定は国家によるものとは違うが、同じように感じられうる。
方針と行動の矛盾を批判的に見つめなくてはならない。我々のサービスが、危害を促進していないか自省する必要がある。手続きについて透明性も必要だ。
私がビットコインに対し大きな情熱を感じるのは、その構造にある。どの個人も団体も支配することができない。これこそ、インターネットが目指すべきものである。
我々は、オープンで分散されたSNSの標準を作る取り組みに出資している。目標は、インターネットにおける「公の会話」レイヤーのクライアント（アプリ）になることだ。その標準を「bluesky」と呼ぶ。
これを作るには時間がかかる。仲間を採用しているところだ。一貫した方針は、完全にプロジェクトを公にして進めるということ。
世界中の人にとって、現代が大変な時期だと認識するのは重要だ。今の目標は、なるべく非武装し、相互理解を深める方向に進み、より平和的な存在を目指すことである。
インターネットでの世界的な公の対話が、これを実現する最高の方法だと信じる。現状がそうでないことも認識している。学んだことをもとに改善し、人々が協力する存在になるよう、推し進めるつもりだ。
