ソフトバンク、SPAC立ち上げへ
Shutterstock
ソフトバンクが「SPAC」ブームに参加する。
「Special purpose acquisition company(特別目的買収会社)」の略で、何らかの企業を買収することを前提に上場する企業(というかハコ)である。
SPACは現代において最強の呪文の一つで、唱える人の信用一つで何十億ドルという資金を集めることも可能だ。金融界で有名なビル・アックマンが立ち上げたSPACは40億ドルもの資金を集めた。
Bloombergによると2020年、これまでにSPACが集めた金額は800億ドル。文字通り、うなぎ上りである。
SPACの仕組み
過去の記事でも紹介したように、SPACによる上場は新しいものではない。
自分が出資している会社を設立したSPACに買収させたり、調達した資金が私的に流用されるなど、予想される不祥事は一通り過去に起こってきた。
流用を防止するために集めた資金の大部分を預託する義務や、期限内に買収を完了できなければ資金を返還する義務など、一定の規制は整備されている。
しかし、それでも心配になるほど2020年のブームは大きい。果たしてこのうち、実際にどれだけのSPACが投資家にリターンを返せるのだろうか。