スーパーマイクロ決算、売上急伸も利益率低下、肥大化する「AI工場」の行く末やいかに
開示資料より作成
スーパーマイクロコンピュータが8月6日、2024年4〜6月期決算を発表。売上高は53億ドル(前年比143%増)と急伸したが、営業利益は3.4億ドル(同51%増)にとどまった。決算発表後の時間外株価は、執筆時点で13%もの急落だ。
同社が主に手がけるのは、生成AIを大規模に取り扱う際に必要となるサーバーなどのハードウェアの製造販売。もっとも重要な部品であるプロセッサはNVIDIA等から仕入れるため、そもそも利鞘は薄くなりやすい商売だ。
それにも関わらず、半年前に利益が増大したのは、生成AIをめぐる需要がそれだけ急激だったことの証左だ。スーパーマイクロはシリコンバレーに本社と工場を持ち、地の利を生かしたスピードで大手メーカーを先行。ハイパースケーラーと呼ばれる巨大クラウド企業からの受注も掴んできた。
しかし、他のメーカーも追随してくるのは時間の問題だ。競争が激化する「ど真ん中」の領域だが、スーパーマイクロは永続的な優位を築くための一つの展望を描いている。