2021年12月09日 16:09
自社サイトで「投げ銭」、アプリストアを回避
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米Metaは12月7日、Facebook利用者がクリエイターを支援できる新たな「投げ銭」機能にアップデートを加えた。アプリストア手数料を回避し、買い手はより効率良くクリエイターを支援できる。

重要な理由: モバイルアプリの提供会社はAppleやGoogleのストアを通じてアプリやアイテムを販売するが、収益の30%を手数料として支払う必要がある。Metaの新機能はプラットフォーマーから脱する挑戦的な試みだ。

Facebook利用者はMetaの「Starsストア」で投げ銭の「スター」を購入し、動画配信などをするクリエイターに贈ることができる。クリエイターはスター1つにつき1セント(約1.1円)を受け取れる。

これまでMetaはスターをAppleやGoogleのストア内で販売していた。自社サイトに切り替えれば、買い手はより安くスターを購入できる。スターの販売を広げるため、年末にかけてスターの割引やイベントなどを開催する。

SNS市場ではTwitterが2021年9月から投げ銭に対応するなど、投げ銭サービスを導入する動きが広がっている。クリエイターに収益を得る機会を提供し、人気のあるクリエイターを多く確保したいという狙いがある。

Appleはアプリ企業に基本的にAppストア内での課金を求めてきたが、米国では独占的なやり方だとして批判を受け、「Fortnite」運営元のEpic Gamesとの訴訟にも発展した。同様の試みは今後も広がるかもしれない。