アルファベット3Q決算:GeminiのAPI利用が急伸、クラウド事業の利益成長も続く
Alphabet Inc.(Google)

Google、YouTubeなどを傘下にもつアルファベットが10月29日、2024年7〜9月期決算を発表。売上高は前年比15%増の883億ドル、営業利益は同じく34%増の285億ドルだった。

スンダー・ピチャイCEOはAI時代を勝ち抜くアルファベットの優位性を三点に集約した。強力なAIインフラ、ワールドクラスの研究組織、世界中に何十億人というユーザーを抱えていることだ。

今年はデミス・ハサビス氏らGoogle DeepMindの幹部がノーベル化学賞を受賞。ピチャイ氏は、同社がいかに優れた才能を抱え、なおかつ世の中での重要性が高いかを示しているとアピールした。

決算発表後の時間外株価は執筆時点で5.8%の上昇。株式市場は足元の進捗を好感したようだ。今回の記事では、生成AI周りの打ち手を中心として、アルファベット決算から最新の状況を紹介する。

『Googleマップ』も月間20億人サービスに

アルファベットには、月間ユーザー20億人を超えるサービスがいくつもある。直近では『Googleマップ』がその一つに加わった。

ちなみにその他のサービスは、検索、Gメール、Android、Chrome、プレイストア、それからYouTubeだ。今では、これら七つのサービス全てが生成AI『Gemini』を搭載している。2025年には、さらに積極的なロードマップを用意しているという。

Gemini自体を利用したいという引き合いも高まり、直近ではGithub Copilot上で使えるようになった。開発スピードを速めるため、Geminiアプリの開発チームはGoogle DeepMindに移行した。

Google自身でのAI活用も進んでおり、今や新たに生み出されるコードの四分の一以上はAIが生成している。AIが書いたソースコードをエンジニアがレビューし、適用される流れだ。これによって開発チーム全般のスピードも増している。

『AI Overview』を100以上の国と地域で展開

同社の中核サービスにおいて、生成AIの登場が目立つのは「検索結果」だ。5月に『AI Overviews』を発表、検索キーワードに答える文章をAIが生成してくれるようになった。以前は「SGE」として試験提供されていたものを置き換えたものだ。

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