東証グロース上場の「日本スキー場開発」が業績を大きく伸ばしている。
同社が手がけるのは社名の通り、スキー場の開発。2005年、日本駐車場開発(株)の子会社として設立され、竜王スキーパークや川場スキー場などを買収。白馬エリアなど8か所のスキー場を展開している。
コロナ後に業績を大きく復調したことは想像の範疇だ。驚かされるのは、コロナ前の水準を大きく超えて拡大していることだ。2025年7月期の売上高は96億円(前年比16%増)、営業利益17億円(同9.5%増)を見込む。
果たして何が、日本スキー場開発の業績を押し上げているのだろうか。今回の記事では、同社の近況と成長戦略について、改めて紹介する。
日本スキー場開発は、長野県に6か所、群馬、岐阜に1か所ずつを自社で運営。パートナーリゾートも宮城・蔵王と群馬に1か所ずつ手がける。
来場者数が特に多いのは『白馬八方尾根 スキー場』(35.2万人、24年7月期ウィンターシーズン)。長野五輪ではアルペン競技会場であり、スキーヤーの聖地であるとされる。初心者から上級者までが関東・中部・関西から集まり、インバウンド旅行客も多い。
宮城蔵王観光が手がける『みやぎ蔵王えぼしリゾート』(23-24冬来場者数5.7万人)は、2021年にアライアンス・パートナーリゾート契約を結んだ施設だ。同年に片品村振興公社(群馬県)とも契約を結び、『オグナほたかスキー場』(同4.6万人)を手がけている。
稼ぎどきであるウィンターシーズンに加えて、グリーンシーズン(春〜秋)における事業も強化してきた。山頂テラスやキャンプ・グランピング、マウンテンバイクや遊具を用いたサービスを展開している。直近ではグリーンシーズン売上比率が年間の三割を超えた。