総合保証サービスで絶好調!家賃保証を軸に成長を続ける「イントラスト」
イントラスト

総合保証サービスを手がけるイントラストが好調だ。5月10日に発表された2024年3月期決算で、売上高は約90億円。営業利益は20億円を超えた。

イントラストは2006年、賃貸不動産業界における連帯保証人代行システムの構築を目指して誕生。現在はBPOなどを手がけるプレステージ・インターナショナルのグループ企業だ。家賃債務保証をはじめ、複数カテゴリで保証サービスを展開する。

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ここ数年間における売上と利益の伸びは目覚ましい。2025年3月期の売上予想は102億円、営業利益は23億円超えを見込む。時価総額は目下177億円という水準だ。予想PERは約13倍となる。

保証サービスで急拡大するイントラストとは一体どのような会社なのか。今回の記事では、そのビジネスモデルと成長戦略を紹介する。

金融危機の直前期に家賃保証サービス参入

イントラストを2006年に創業したのは、チューリッヒなど外資系損保会社出身の桑原豊氏。先行して家賃保証サービスを手がけていた「リプラス」が繁栄を謳歌していた頃だった。

かつてリプラスは家賃保証サービスに加え、不動産ファンドのアセットマネジメント事業を展開。不動産市況の悪化とともに資金繰りが苦しくなり、2008年に破綻。創業して日が浅かったイントラストも倒産寸前まで追い込まれた。

そこに助け舟を出したのが、社長を通じて長年の付き合いがあったプレステージ・インターナショナルだ。不況になると家賃の滞納が増え、家賃保証会社の経営が苦しくなる。数年かけて事業を立て直すと、2016年には東証マザーズ(当時)へ株式を上場した。

会社を軌道に乗せる中で、イントラストは家賃保証以外の分野にもサービスを拡大していった。2014年に介護費用、2015年には医療費用、2018年には養育費の保証へと広げている。

家賃保証サービスは、近年かなり一般的なものとして普及した。従来は地縁や親族によって支えられていた「信用」が、企業によって保証される形へとシフトしつつある。同様のトレンドは家賃保証以外の分野でも始まっており、イントラストにとってのビジネスチャンスになっている。

多ジャンルに適用できる「保証委託」制度

家賃保証サービスの基本的なモデルはこうだ。

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