コロナ禍からの復調続く「サンリオ」若き二代目社長のもと再成長なるか?
人類史上もっとも大金を稼いだIP(知的財産)と言えば、何を思い浮かべるだろう。米タイトルマックスが調査したところによると、それは『ポケモン』だ。金額は921億ドルにのぼる。
三位には『くまのプーさん』(750億ドル)、四位に『ミッキーマウス』(706億ドル)、五位に『スターウォーズ』(656億ドル)と錚々たるメンツが並ぶ。そんな中、二位に君臨するのが『ハローキティ』(800億ドル)である。
六位に『アンパンマン』(603億ドル)が入っているのも興味深い。上位に入ったIPには大きな共通点がある。「物販」に強いのだ。映画やゲーム等の稼ぎも大きいポケモンやスターウォーズを除けば、TOP7はほとんどが物販収入である。
もとは空想上のキャラクターに過ぎなかったものが多くの人に認知された結果、巨大な産業を作り出す。キャラクタービジネスが成り立つ背景にあるものは、人間が感じる「ブランド」そのものだ。
中でも異彩を放つのがサンリオだろう。ハローキティには、母体となる大ヒットコンテンツがあったわけではない。一つの「絵」に過ぎなかったものが、これだけの企業を生み出した。今回の記事では、サンリオの今昔をまとめることで、巨大なIP企業の成り立ちについて紐解く。