レンタルパレットで物流問題への対処を目指す「ユーピーアール」が面白い
今回の記事では、「レンタルパレット」で物流の2024年問題に対峙するユーピーアールについて改めて紹介する。
広く知られるように、働き方改革関連法によって時間外労働時間が年960時間に制限される。ドライバーが稼働できる時間が短くなることで、日本全体の輸送能力が維持できなくなることが危惧されている。
ユーピーアールが扱う物流用の「パレット」とは、工場や倉庫、トラックなどの輸送で荷物を載せる荷役台のこと。スノコ形状のデッキボードに荷物を載せ、「差し込み口」にフォークリフトのツメを差し込めば持ち上げられる。物流効率化には欠かせない代物だ。
ユーピーアールの業績は右肩上がりの拡大が続く。10月13日に発表された2023年8月期決算で、売上高は148億円(前年比11%増)、営業利益は8.3億円(同56%増)、経常利益は11.9億円(同7%増)だった。
今回の記事では、日本の物流問題を改めて概観した上で、ユーピーアールが手掛ける「レンタルパレット」事業について紹介する。一見シンプルな「荷役台レンタル」は、いかにして物流網の改善に寄与するのだろうか。
世間一般でも広く知られるようになった、物流の2024年問題。数値で見ると、長期的に見て問題がいかに深刻であるかが分かる。