電動アシスト車が自転車販売の六割!出張修理で差別化「ダイワサイクル」が新規上場へ
自転車小売チェーンのダイワサイクル(DAIWA CYCLE株式会社)が10月5日、東証グロース市場への新規上場を承認された。上場日は11月8日を予定している。
同社は1980年、近鉄八尾駅前の駐輪場として誕生。創業者(現代表取締役・涌本宜央氏の父)は自ら修理スキルを学び、預かった自転車を点検したりする世話好きな性格だったという。
1982年には修理場を併営し、自転車の小売にも進出。1999年には『だいわ自転車青山店』を八尾市にオープン、自転車小売チェーンの展開を目指した。2001年にはプライベートブランド品の取り扱いも始める。
2006年にはインターネット上での販売も開始し、翌年には東京へ進出。世田谷区に『だいわ自転車世田谷烏山店』を開店した。その後は関西、関東、名古屋への出店を進め、2022年には100店舗を達成している。
現在に至るまで売上の拡大が続いており、2023年1月期の売上高は130億円を突破。そのうち98億円が自転車だった。経常利益は6.1億円へと前年比での増収増益を果たしている。
上場する自転車小売チェーンといえば「あさひ」が有名だ。全国519店舗を展開する高収益企業だが、株価収益率は10倍を下回るなど低迷している。
高齢化や人口減少の影響もあり、自転車市場は万事好調とはいえない。それでも成長を続ける背景には、興味深い市況の変化もある。今回はダイワサイクルの事業について、外部環境を参照しながら紹介する。