株式市場で低調の「PayPal」三つの戦略で成長懸念を払拭できるか?
どんな優良企業も、株式市場で常に高く評価され続けることは難しい。
少し前だと、FacebookやInstagramを傘下にもつMeta Platformsが2021年後半からの一年強で株価を急減させた。昨年末より広告市況の底打ちが明らかになると、株価も安値から約3倍にまで復調した。
今の環境において、似たような境遇にあるのがオンライン決済サービスの老舗、PayPal Holdingsだ。株価がピークに達したのは2021年7月。その後は急坂を転げ落ちるように下落してしまった。
PayPalが最も関係するEコマース市場は、コロナ禍からの経済再開以来、成長率が低迷している。Shopifyの株価が(ピークには程遠いが)底値から二倍程度の水準に回復したのに対し、PayPalは下がり続けている。
断っておくが、本記事でPayPalの株価が上昇するという主張を繰り広げるつもりはない。しかし今のところ、同社は収益力を着実に拡大させており、市場はそれを評価していない。
今回の記事では、PayPal Holdingsの現況と成長戦略について改めて紹介する。今後の同社はこのまま衰退するのか、あるいは一時的に評価されていないに過ぎないのか。ぜひ読者の方でも考えてみていただきたい。