コロナ禍から復調中!営業黒字回復で年初来株価2.4倍「カーニバル」の現在
コロナ禍からの復調が明らかになる中で、ひときわ元気を取り戻した会社がある。クルーズ船を運行する米国の大手企業、カーニバルコーポレーションだ。
クルーズ船とは一般に、乗客にクルーズ(船旅)を提供するための旅客船である。通常のフェリー船が客を「運ぶ」ことに特化しているのに対し、クルーズ船は「渡航」というプロセス自体を売りにする。
カーニバルの業績はコロナ禍において、「沈黙」とも言える状態に追い込まれた。株価は2018年にピークをつけた後、2022年までに十分の一程度に落ち込んだ。
ところが2023年初来の株価は139%増と、S&P500の中で最も勢いがある企業の一つとなった。直近四半期では久々の営業黒字も計上。かつての収益性を取り戻せるという期待が、同社への評価を高めている。
果たしてカーニバルコーポレーションとはどのような会社で、いかに難局を乗り切り、次なる展開を作ろうとしているのか。今回の記事では同社の成り立ちに始まり、現在の事業と戦略までをまとめる。