2024年にAI搭載PCを発売へ?HP CEOが語る「AIがパソコン産業を変える」理由とは
パソコンやプリンタの販売で知られるHP Inc(HPQ)が5月30日、2023年2〜4月期決算を発表。利益水準は市場予想を上回ったものの売上高が下回り、翌日の株価は下落した。
「生成AI」が関連する半導体需要に過熱感を与えた一方、パソコン市況は依然として低調だ。2021年までは個人から法人まで「巣ごもり特需」があった。その反動が出ていると考えれば、ごく自然な結果とも言える。
株価も低調だが、同社のエンリケ・ロレスCEOは前向きだ。年初に宣言した通り、「コスト管理」と「長期的な成長戦略」の二点を推し進める。
同社はウォーレン・バフェット率いるバークシャー・ハサウェイが昨年投資したことでも知られる。開示された資料によると2023年の1〜3月、バークシャーはHPQ株を買い増した。
もちろん、だからと言って今後の復調が保障されるわけではない。地政学リスクを背景にすぐに売り払ったTSMCのように、バークシャーがいつ退却するか分かったものではない。
ロレスCEOは、生成AIの盛り上がりはパソコン産業とも決して無縁ではないと興味深い持論を展開した。今回の記事では、依然として逆風が続く中で経営陣が何を考え、どんな打ち手を進めているかを紹介する。