不況に強い?米国最大の質屋チェーン「FirstCash」のビジネスモデルが興味深い
今回ご紹介するのは、米国を中心にPawn storeを展開するファーストキャッシュ(FirstCash)という会社だ。「Pawn store」とは何かというと、「質屋」のことである。
興味深い点はいくつかあるが、まず目につくのは「この一年で業績が急改善した」という点だ。2022年10〜12月の売上高は7.5億ドル(前年比49%増)、営業利益は1億ドル(同174%増)。足元の市況にも関わらず株価は堅調で、昨年の底値から約50%もの上昇となった。
景況不安が高まると、質屋に品物を持ち込む人は増えそうだ。実際、ファーストキャッシュが手がける事業も堅調そのものである。
直近の売上急拡大はオーガニックな既存事業の成長によるものだけではない。背景には、2021年末に買収したある事業の存在がある。今回の記事では、不況下で新たな取り組みを進める米国の大手質屋チェーンの現在を特集する。