シリコンバレー銀行が破綻:創業から紐解くこれまでの経緯と今後期待されることとは
米国・シリコンバレー銀行の破綻が産業界の話題をさらっている。持株会社のSVB Financial Groupは総資産2,100億ドル規模。日本のふくおかフィナンシャルグループ(総資産29兆円、傘下に福岡銀行など)に匹敵する大きさだ。
この事件が注目される理由は、大きく三つに集約されるだろう。一つは、2008年にリーマンブラザーズが破綻して以来、銀行として最大の経済破綻であること。二つ目は、シリコンバレー銀行の破綻がベイエリアのスタートアップ企業に甚大な影響を及ぼすことだ。
そして三つ目が、産業界全体への影響懸念である。破綻を受けて株式市場は金融セクターを中心に急落した。中央銀行がどのような対応に出るかを含め、市場は固唾を飲んで見守っている。
つい近年まで、シリコンバレー銀行は業績を右肩上がりに伸ばしていた。株価は2013年からの8年間で十倍に拡大。損益や株価だけを見ていれば、破綻するとは想像もつかなかったに違いない。
今回の記事では、破綻したシリコンバレー銀行とは一体どんな会社なのかについて、そのルーツや暦年の事業数値とともにご紹介する。