「TSMC」2022年本決算:世界最強半導体ファウンドリの現在
台湾の巨大半導体ファウンドリ「TSMC」が1月12日、2022年本決算を発表。一年間の売上高は759億ドル(ドルベースで前年比34%増)。ニュー台湾ドルベースでの増収率は43%にものぼった。
もはや自明と言えるほど、TSMCは現代における最重要な企業の一つだ。最新の半導体を製造する企業として圧倒的存在であり、米中摩擦が強まる中で地政学的に重要な「台湾」に本拠をおいている。
日本の報道機関は、日本の目線からニュースを報じる。ヘッドラインに上がるのは「日本に第2工場を検討」とかそういった類の話題だ。しかし、TSMC経営陣からみて重要な点は、当然そこだけでない。
今回の記事では、TSMCの決算報告を読み解くことで、同社が直面する状況について経営視点で考える。半導体需要、ひいては世界経済が急変する中、彼らは何を考えて巨大企業を経営しているのだろうか。
まずは、新たに発表された決算について定量的な側面から整理しよう。