シリコンバレーの源流!ヒューレット・パッカードはどう生まれたか?
ヒューレット・パッカード。一般にはパソコンブランドとして知られるこの会社が、シリコンバレーの歴史において重要な存在であることは、ご存知の方が少なくないだろう。
創業は1939年。創業者は社名の由来でもある、ビル・ヒューレットとデビット・パッカードの二人だ。
「シリコン」バレーは名前の通り、半導体産業とともに始まったというのが一般的な見方だ。その観点からいえば、その始まりは1956年、ウィリアム・ショックレーが「ショックレー半導体研究所」を設立したタイミングとなる。
この研究所に集められた8人の若手研究者が(ショックレーの横暴ぶりにより)一斉に退職してできたのがフェアチャイルド・セミコンダクター(1957年)である。このとき資金調達を助けたアーサー・ロックは「ベンチャーキャピタルの父」と呼ばれる。
フェアチャイルドの創業はそれ自体がシリコンバレーの始まりとされるが、それよりも20年近く早いタイミングで生まれたのがヒューレット・パッカードというわけだ。
その背景にあったのは、シリコンバレーの「源流」ともいうべきストーリーだった。本シリーズでは、創業者たちの生い立ちから創業、成長までの経緯についてご紹介する。