「DeNA」決算:累計508億円の減損計上、MOVはJapanTaxiと統合へ
スマホゲームなどを手掛ける「DeNA」が3Q決算を発表しました。
売上収益は912億円(前年比△3.7%)、営業損益は△442億円のマイナス。少し驚くような大きな赤字となりましたが、これはゲーム関連資産の減損計上によるもの。3Qまでの累計金額は508億円にのぼっています。
減損とは、ある資産について投資回収が見込めない場合に、資産の帳簿価額に価値下落を反映させる手続きのこと。今回のDeNAの場合、「のれん」で△402億円、「無形資産」で△98億円の減損損失を計上しています。
DeNAは2010年10月、アメリカのスマホゲーム企業「ngmoco」を総額4.03億ドルで買収しました。当時の為替レートは1ドル85円と円高の頃。
その後、会計基準をIFRSに移行、のれんを償却しないまま円安で金額が膨らみました。2016年「ngmoco」などの清算を公表しますが、DeNA全体としてはゲーム事業全体が「資金生成単位」だとして減損計上せず。
しかし、その後もゲーム事業では思うようなヒットが出ていません。こうした状況を踏まえ、今回の減損計上に至ったようです。
現在のDeNAにおいて業績を引っ張っているのが、任天堂との協業タイトル「マリオカート ツアー」や、12月に中国で配信をスタートした「スラムダンク」などの海外タイトルです。