やっていきます。
まずはDAU(1日あたりのアクティブユーザー数)からです。
DAUは13億2500万人となっています。まるで右肩上がりの成長。
2016年2QのDAUは11億2800万人だったので、前年同期比で17.4%の成長です。
内訳としては、アジア太平洋地域が4億5300万人(34%)、ヨーロッパが2億7100万人(20%)、米国&カナダが1億8300万人(13.8%)となっています。アジアが多いのですね。
DAUのMAU(一ヶ月あたりのアクティブユーザー数)に対する比率は66%となっています。
これはつまり、Facebookを月に一回以上使うユーザーが三人いたら二人は毎日Facebookを開くということです。これも驚異的。
そしてそのMAUの推移。
2017年2Qでついに20億人を突破しました。
その内訳は、アジア太平洋が7億5600万人(37.7%)、ヨーロッパが3億6000万人(17.9%)、米国&カナダが2億3600万人(11.7%)。
2016年2QのMAUは17億1200万人なので、前年同期比で17.2%の成長です。
収益の推移です。
2017年2Qは広告が91億6400万ドル、決済その他が1億5700万ドルで合計93億2100万ドル。
2016年2Qの収益は64億3600万ドルだったので、前年同期比42.3%の成長です。驚異的ですね。
続いて地域別の売上高です。
2017年2Qの収益内訳は米国&カナダが45億5600万ドル(48.9%)、ヨーロッパが22億4200万ドル(24%)、アジア太平洋が15億6900万ドル(16.8%)となっています。収益ベースではまだまだ北米がメインなのですね。
前年からの成長率を地域別に見ると、次のようになります。
北米とヨーロッパも40%ほどの成長を維持しつつ、アジアその他の地域で50%を超える成長率を残しています。
メインの広告売上は右肩上がりで伸びているのですが、決済その他の収益は減少傾向にあります。あまりこの分野はやる気が出ないということでしょうか。
ユーザー一人当たり売上の比較です。このグラフも少し組み替えてみます。
まずは各地域のARPUの比較です。
ユーザー一人当たりの収益が伸びているのは北米(US & Canada)であることが一目でわかります。成長率もみてみましょう。
ARPUの成長率は世界全体だと23.82%です。
その中で一番成長しているのが北米(US & Canada)で35.15%。
最も売上比率の大きい北米地域でユーザー一人当たりの売上が一番伸びている。このことがFacebookの驚異的な業績の伸びへの直接的な要因になっていると言えます。
次に売上の大きいヨーロッパでも33%、アジア太平洋地域でも20%の成長を残しています。
売上高に対するコストの推移です。
売上原価は13%、研究開発費は21%、マーケティング&セールス費用は12%、一般管理費は7%とどれも同じくらいの割合を維持しています。
営業利益の推移です。
2017年2Qの営業利益は44億ドル。2016年2Qが27億3400万ドルなので、前年同期比で60%の成長。これもすごいw
営業利益率の推移です。なんかもうすごすぎてよくわからないですね。
四半期純利益も38億9400万ドルと、過去最高を記録しています。前年同期比70%の成長。
希薄化後一株あたり配当額の推移です。1.32ドルというのは決して高い水準ではないですが、これはFacebookがまだまだ成長期にあるからですね。
今後成熟するにつれて、この値は上がっていくとみてよいのではないでしょうか。
投下資本の比較です。14億4400万ドルで、前年同期比45%の増大。
フリーキャッシュフローの推移です。これじゃなんだかよくわからないのでグラフにしてみます。
これまたすごい成長です。
2016年の年間フリーキャッシュフローは116億ドルでしたが、2017年はすでに77億ドルのフリーキャッシュフローを稼ぎ出しています。
このペースで成長が進むと、年間フリーキャッシュフローは159億ドルをこえ、前年比37%の成長ということになります。
ただ、前年までのフリーキャッシュフローの成長率は40%を余裕で超えていたため、少しだけ成長が鈍化していると言えなくもないのかもしれません。
次に、財政状態をチェックしておきます。
資産の合計は738億4300万ドル。そのうち408億ドルが流動資産、106億ドルが固定資産、181億ドルがのれんなどとなっています。
流動資産408億ドルの内訳は、現預金&同等物が62億5200万ドル、市場性有価証券が292億ドルです。市場性有価証券がまた増えていますが、そういう方針なのでしょうね。
続いて、負債と資本の内訳です。
負債の合計は73億6200万ドルとなっています。そのうち、流動負債が33億1500万ドル、その他が44億4700万ドル。
株主資本の合計は664億8100万ドルあり、そのうち利益剰余金が275億6000万ドルとなっています。
最後に、キャッシュフロー計算書から現金の流れをチェック。
営業キャッシュフローの合計は53億6000万ドル。
計算の仕方として、純利益38億9400万ドルに対して償却費7億2800万ドルや株式報酬10億3200万ドルなどを乗せ直し、そこから資本や負債の変化額を差し引く、という形になっています。
投資キャッシュフローとして54億4000万ドル、財務キャッシュフローは8億5200万ドルをそれぞれ費やしています。
投資キャッシュフローの内訳は、固定資産の購入が14億4400万ドル、市場性有価証券の購入に71億4500万ドルを費やし、市場性有価証券の売却で9億ドルをゲットしています。
素朴な疑問ですが、これほどの大企業になると社内にトレーダー的な人がいるのでしょうか。それとも単に資金繰りのアレなのか。
財務キャッシュフローのほとんどは税金などの支払いで、7億2400万ドルを費やしています。
現金&同等物の全体の変化はマイナス8億5200万ドルとなっています。