”不動産テック”の成長企業、インベスターズクラウドの2017年3Q決算が発表されました。
売上高は前年から76.9%増加し、営業利益も30%成長しています。
本当は決算を深掘りしたかったのですが、インベスターズクラウドの場合、事業セグメントは一つだけで、一方で事業の内容が少しわかりにくいので、事業内容についても掘り下げてみました。
インベスターズクラウドは、”アプリではじめるアパート経営”をキャッチコピーとして、アパート経営プラットフォーム「TATERU(タテル)」を運営しています。
その他、IoT事業や民泊、クラウドファンディング、リノベーションサービス「スマリノ」などを展開。
ただ、報告セグメントはアパート経営プラットフォーム「TATERU」事業のみとしていることから、売上のほとんどは「TATERU」事業からきているようです。
TATERU事業では、無料会員登録から始まって営業にチャットで相談、土地の紹介からアパート完成、そして経営状況の報告までをワンストップで提供しています。
上のスライドに書いてある通りですが、次のような特徴があります。
・土地のマッチングによりアパート経営をはじめること
・「30-50代の年収700万円以上の会社員」がターゲット
・会社員・公務員がユーザーの90%、年収700万円が58%を占める
会員数は12万人あまりで、そのうち実際にオーナーになっているのが1375名となっています。会員登録からオーナーへの転換率は1.14%ということになります。
また、管理戸数が16,725戸であることから、オーナーあたり12.16戸を”経営”していることになります。
会員数は月あたり1500名以上のペースで増加しており、獲得コストは2万円。オーナー一人当たりの獲得コストは50万円となっています。
従来の不動産事業はデベロッパーが土地を所有し、在庫をオーナーに対して販売するというモデルになっていたのに対し、TATERUでは土地を直接マッチングしています。
それにより、オーナーたちは中間マージンや税金などの負担を軽減することができ、不動産業者も従来通り仲介手数料がもらえるという構造になっています。
次に、3Q四半期の業績を前年同期と比べてみます。