今回は、アメリカのインターネット企業「Shutterfly」についてまとめたいと思います。
創業者のDan Baum氏は1986年から1999年まで、今では伝説のアメリカIT企業「シリコン・グラフィクス」に勤めていました。
休暇中に画像の加工技術を友人とともに開発し、それを活用して創業したのが「Shutterfly」です。
休暇から戻るとすぐに退職届を提出し、デモ製品とパワポのプレゼンとともに「デジタル画像をアップロードして、オンラインで印刷できる」事業をスタートしました。
シリコン・グラフィクス社の創業者(ジム・クラーク)も応援したそうです。
当時はITバブルの全盛期ですから、ベンチャー・キャピタルから資金を調達するのにはあまり苦労しなかったとのこと。
初めの頃は競合もいたそうですが、ITバブルの崩壊とともに多くが倒産。
その後、デジタルカメラの本格的な普及とともにShutterflyの需要も拡大しました。
Baum氏自身は2002年にShutterfly社を離れ、アドビ社の幹部として働いたのちに2010年にリタイアしています。
創業者が離れた後も成長を続け、2004年にはフラグシップ製品である「フォトブック」の印刷サービスを開始。
2006年にはNASDAQへの新規上場を果たし、その後も成長を続けています。
売上をみると、2015年には10億ドルの大台を超え、2017年には12億ドル近くに拡大。
営業利益はここ3年で大きく拡大しており、直近で6,160万ドルに達しています。
営業利益率は2017年も5.18%とあまり高くはありません。
この3年間で大きく利益率を改善しているShutterflyとはどんな会社なのか、掘り下げていきたいと思います。
「デジタルカメラのためのオンライン印刷サービス」として始まったShutterflyですが、現在はどんなサービスを展開しているのでしょうか。