今回は、アメリカ最大の美容用品の専門小売チェーン「Ulta Beauty」について取り上げます。
創業者はリチャード・E・ジョージJr.氏。
1989年までアメリカのドラッグストアチェーン「Osco Drug(現在はCVSヘルス傘下)」で社長を務めるなど、アメリカの小売業界でキャリアを積んだ人物。
1990年にベンチャーキャピタルから1150万ドルを調達して開始したのが「Ulta Beauty」です。
その後は、あらゆるカテゴリの美容製品を取り扱うことで成長を続けてきました。
(会社ホームページより)
LVMH社の展開する専門店「Sephora」のアメリカ進出や「Amazon」の登場など、競合が続々出てくるなか、2007年10月にはNASDAQへ上場します。
2013年からは女性経営者のMary Dillon氏がCEOに就任し、3.5万人いるアソシエイトのうち92%が女性。
世の中には色々な性別がありますが、基本的には「女性の、女性による、女性のための」小売チェーンと言えます。
2004年1月期以来の業績推移を見てみましょう。
上場後も成長を続け、2018年1月期の売上高は約59億ドル。9年連続で増収増益を達成しています。
アメリカの小売業が「Amazon」の波に飲まれていく一方で、Ulta Beautyが勢いのある成長を続けられるのは一体どうしてなのでしょうか。
今回のエントリでは、Ulta Beautyの事業内容を整理した上で、好調の秘密を探ってみたいと思います。
Ulta Beautyは、アメリカ最大のコスメ用品チェーン。
コンセプトは 「All Things Beauty. All in One Place.™️」で、美しくなるために必要なものはなんでも揃うというメッセージを打ち出しています。