「所沢プロジェクト」に399億円を投資!ドワンゴとの統合によって誕生した「カドカワ」の歴史と近況
今回は、角川グループ(KADOKAWA)とドワンゴの統合によって誕生した「カドカワ」についてまとめたいと思います。
角川グループは、1945年に国文学研究者だった角川源義が興した出版社が起源。戦後日本の再出発とともに創業した出版社です。
一方のドワンゴは、1997年に設立されたゲーム技術の会社が起源。
2010年になると、角川グループHDとドワンゴとの間で、電子書籍などのコンテンツについて業務提携を結びます。翌年には資本提携も。
2014年には、KADOKAWAとドワンゴによる統合計画が発表され、2015年に経営統合、社名を「カドカワ」に変えたという流れです。
2001年度からの業績推移(2013年度まで角川グループHD)を見てみましょう。
2015/3期の業績は5ヶ月間だけなので凹んでいます。
2017/3期の業績は、売上高2057億円、営業利益84億円となっています。
時価総額は843.6億円と、営業利益に対してわずか10倍。設立以来、株価は右肩下がりを続けています。
ドワンゴでの「ニコニコ動画」の不振を含め、あまり良い評判を聞くことが少ないカドカワですが、実際の経営状況はどうなっているのでしょうか。
今回は、カドカワの決算資料を元に、丁寧にチェックしてみたいと思います。
その前に、ちょっと興味があるので角川グループ、ドワンゴそれぞれの歴史を整理しておきます。