今回は、2018年3月30日に新規上場した住宅総合アフターサービス企業「日本リビング保証」についてまとめたいと思います。
家電量販店で、製品の保証期間を延長できる「延長保証」サービスを薦められたことのある方は少なくないと思います。
一方、日本の住宅寿命は平均30年と言われており、平均年数が100年を超える先進国の水準と比べると、かなり短い数字です。
そもそもの住宅素材などの背景もありますが、逆に言うとそれだけ日本の住宅には「寿命延長」の余地があるということです。
日本リビング保証は、「延長保証」を住宅分野に導入し、専業として事業拡大してきた会社。
売上高は10億円を超え、経常利益も7680万円と黒字化を達成しています。
今回のエントリでは、日本リビング保証がどんな会社なのか、会社の背景や事業内容、決算数値などについてまとめてみたいと思います。
現在も代表を務める荒川 拓也氏は1971年生まれで、日本火災海上保険(現・損保ジャパン日本興亜)やマーシュ・ジャパンなど、損保会社でキャリアを積んだ人物。
2006年に入社した日本震災パートナーズ(現・SBIリスク少額短期保険)では取締役に就任(2008年)しています。
2009年3月には、「フェニックス・コンサルティング(株)」として会社を設立。
同年7月には、「日本リビング保証」に社名を変更し、「住宅向け延長保証」の専業会社として事業を進めていくことを決めています。
同年8月には新築向け住宅設備の延長保証サービス「住設あんしんサポート」を住宅メーカー経由で提供開始。
2010年1月に販売を本格化すると、2年で取扱店は1000社を超え、累計契約も2万件を突破。
参考: 荒川拓也・リビング保証社長=「延長保証」専業に活路、累計契約2万件、新たな事業化も計画
2012年5月には、中古住宅の売買仲介を行う不動産仲介事業者向けに、住宅設備の事前検査・検査保証を行う「売買あんしんサポート」を販売開始。
2003年6月には太陽光発電機器メーカー向けの「BPO事業」、2013年11月には 三井不動産グループの住宅購入者向けに「LOOP おうちサポート」を開始しています。
また、2012年8月には子会社「リビングポイント」を設立し、一般建設業許可の取得や前払式支払手段の発行者登録も行なっています。
いくつもの事業やサービスを展開していますが、大きく分類すると「うちのトータルメンテナンス事業」「BPO事業」の二つが主な事業です。