先日の記事でも書来ました、データ及び情報ベンダーではロイターとBloombergが2強です。この2強に続くS&P Globalはニューヨークに本社があります。S&P Globは約2万人の社員が30カ国に在籍しており、ロイター、ブルームバーグに次ぐ巨大グローバル情報ベンダーです。
格付機関
特にS&PはMoody'sやFitchと並び格付け機関としても有名で、各国の国債や金融商品、債権などの格付けを行っています。大企業の債権や一国の国債をレーティング格付けしているのです。現在日本国債の格付けはS&Pから A+の格付けを頂戴しており、上から5番目のレーティングです。格付けはこちらのサイトからみれます。 格付けは上がったり下がっリするので、格付けされる国債や金融商品を扱っている投資家などは一喜一憂するほどで、S&Pは世界の資本市場に対してとても影響力があります。
出所:各社 Annual Report
多額の和解金の支払い
S&PはCreditの格付けを行ったり、S&P500指数を出したり、情報ベンダーとして売上を立てています。売上は順調に伸びています。
2014年を見ると営業利益も、純利益もガクンと落ちています。S&Pは格付け機関ですから、当然あのリーマンショックを引き起こしたとされている、住宅ローン担保証券(MBS)も格付けしていました。後にこのMBSを発端とした世界金融危機は記憶にあたらしいです。この2008年の危機の前に、S&PはMBSに高い格付けにしていたとして提訴され、その和解金として米司法省や各州、そしてカリフォルニアカリフォルニア州職員退職年金基金(カルパース)などに合計で約$1.6B(約1600億円)を支払った影響が2014年の営業利益と純利益は悪影響を及ぼしました。
EBITAマージンも2014年もガクンと下がっています。。この一連の金融危機を起こした金融商品のレーティングに関しての格付け機関の様子も一部映画「マネー・ショート 華麗なる大逆転」にも描かれています。
出所:Annual Repot
次に2015の部門別の売上を見てみると、一番稼いでいるのがやはりあの格付け部門になります。約2500億円もの売上があります。次にMarket Intelligenceですが、以前は「S&P Capital IQ」として知られており、こちらがBloombergやロイターなどを競合する情報データ提供部門になります。DJ Indices (Dow Jones Indices)はS&P500指数でも有名な株価指数など多数提供しています。Plattsはエネルギーやコモディティーなどの情報を提供しています。
地域別に見るとアメリカが一番大きいです。
出所:Annual Report