ライフスタイルブランド「BOTANIST」などを展開するI-neが8月20日、東証マザーズへの新規上場を承認された。上場予定日は9月25日となっている。
売上規模は2019年12月期時点で212億600万円。経常利益は6億4,900万円にのぼった。2020年の上半期での売上は105億2,700万円と横ばいペースだが、経常利益は3億6,900万円と増益基調だ。
I-neは2007年3月に設立された企業だ。社名には「Innovation Never Ends」というコンセプトが込められている。
代表の大西 洋平氏は1982年生まれ。2005年より個人事業主として活動をはじめ、2007年にI-ne社を設立した。当初の事業目的はモバイル通販事業とインターネット広告代理事業。拠点は兵庫県・宝塚市だった。
2012年5月、提携会社の(株)メインラインからヘアアイロン『SALONIA』を発売する。美容直販のインターネット販売に着手し、その後は家電量販店での販売へと販路を拡大している。
商品カテゴリーについても当初のヘアアイロンからドライヤー、ブラシ、スタイリングオイル、美顔器などへ展開。ヘアアイロンだけで10種類もの製品を販売する。
調査会社GfK Japanによれば、2019年のヘアアイロン市場におけるマーケットシェア(販売数量ベース)は第一位にのぼった。
SALONIA単体での売上高は55億2,600万円。残念ながら詳しい経緯は分からないが、前年比で2倍近くに拡大している。セールスポイントは手に取りやすい価格ながら、こだわりの品質を実現するということ。製造を担っているのは東亜産業という会社だ。
SALONIAのヘアアイロンは楽天の家電部門で2年連続の1位だった。すでに確立したブランドがこれだけ売上拡大しているのは不思議だが、今後詳しい説明を待ちたいところだ。
展開していた(株)メインラインは2016年7月に吸収合併した。グリーンスムージー『Natural Healthy Standard』を展開するTenderly社についても、同じタイミングで合併している。
I-ne社における代表ブランドが「BOTANIST」だ。2015年1月の発売から瞬く間に市場を席巻、インテージ社の調査ではヘアケアーカテゴリ第3位(2019年12月)になるなど、稀有な成功事例となった。