オンライン印刷ECなどを手掛ける「ラクスル」が3Q決算を発表しました。
四半期売上高は54億5,100万円(前年比+12.4%)と大きく減速しながらも、なんとか前年比での増収を維持しています。
一方の営業損失(Non-GAAP)は▲1億5,200万円。販管費の最適化や運送事業への投資ペース見直しを進め、前四半期から赤字が縮小しています。
印刷EC、物流プラットフォーム、TVCMと複数事業で伸びてきたラクスル。足元では新たな事業展開を見せています。
どういう状況にあるのか、決算報告の内容を整理しましょう。
まず確認したいのは、トップライン(売上)の詳しい内訳です。
メインの印刷EC(TVCMを除く)は売上40.4億円となり、前年同期比で▲1.2%の減少。前四半期比では▲7.8%もの減少となりました。
一方、TVCMサービスは売上8.5億円を記録。前年比で3倍という高成長が続いています。前回四半期よりも上。
これまで前年2倍ペースで成長してきた「ハコベル」事業には急ブレーキがかかり、前年比+17.4%の成長に。
印刷事業の主要KPIを見ると、登録累計ユーザーは114.8万人(前年比+32.8%)へと続伸。そのうち、年間購入者数は35.2万人(同+17.9%)で、さらにそのうち法人ユーザーが17.6万人(同+20%)。
注文回数はやや頭打ちの感もありますが、平均注文単価はどちらも前年比+10%以上の拡大となっています。伸び続けているものの、各数値とも前四半期と比べると減速トレンド。
法人ユーザーの平均注文単価だけが何故か加速しています(2Qは+13.2%)。
トップラインが2Qから減少した一方で、ラクスルは営業赤字(Non-GAAP)についても2Qから縮小しました。